大宮競輪のGⅢ「東日本発祥75周年 倉茂記念杯」は6日、2日目を迎え、準決勝進出をかけて争われる二次予選が6~12Rで行われる。8Rでは黒沢征治(31=埼玉)が初日特選を制した北津留翼に挑む。

「今年のテーマは初心に帰ること。新人のようにホームとバック線を取りたいです!」

 短髪の31歳は初々しい笑顔を見せながらハキハキと答えた。

 関東の113期は、出世頭となった真杉匠をはじめ森田優弥、小林泰正など機動力自慢が揃っており、そして、とにかく仲が良い。頻繁に合宿するなどして切磋琢磨しながらお互いを高め合っているのだ。黒沢は年上ながらも〝いじられキャラ〟で親しまれ、真杉や森田は「早く黒沢さんが復活してくれれば」と黒沢が本来の力を取り戻す日を待ち望んでいる。

 昨年最終戦の久留米で強敵相手に久々の優勝を飾って反撃ののろしを上げると、新年初戦の今シリーズも逃げて一次予選をクリア。「ホッとしました。去年の一次予選は内に詰まって何もできず終わったので、まずは先頭に立とうと。3週間空いたので練習できたしは感じはバッチリでした」と好感触を得た。

 2年前は決勝の舞台を踏んだ実力者で、復調した今なら二次予選は通過点。代名詞の〝全開〟駆けで準決へとコマを進めてみせる。