西武園競輪のナイターGⅠ「第66回オールスター競輪」(優勝賞金5900万円※副賞含む)は18日、4日目を開催した。11Rシャイニングスター賞は脇本雄太、古性優作、新田祐大、松浦悠士、山口拳矢が落車の大波乱。難を逃れた佐藤慎太郎が制し、3連単47万円超の決着となった。

 19日に開催される5日目には脇本、松浦は途中欠場、さらに手負いの選手もおり、準決3番は混戦を極める情勢。注目を集めるのは吉田有希(21=茨城)だ。

 4日目に吉田本来の姿を披露した。二次予選7Rは赤板過ぎから気迫の先行。犬伏湧也のまくりには屈したが、長い距離を踏める長所を存分に生かして2着に粘った。

「レース後に武田(豊樹)さんから『お前はやっぱりアレだよ』って言ってもらえました!」

 デビュー後は飛ぶ鳥を落とす勢いでGⅠ戦線まで一気に駆け上がってきたが、今年に入ってからは「警戒されて(前に)出られなかったり、思うようなレースができず…。それで勝手に自分を追い込んでしまっていたのかも」と、らしさが影を潜めていた。

 一次予選の2走はいずれも、近況を象徴するような消極的なレースになってしまったが「あれで吹っ切れた」と二予は初心に帰り、無我夢中で前々に踏み込んだ。

「(二予で)久々に納得いくレースができたし、これで肩の荷が下りた(笑い)。2着だったけど、お客さまからも褒めてもらえましたし。準決でもしっかり自分の仕事を全うしたいと思います」

 準決11Rは責任重大な位置を任された。思いを込めて、目の前の仕事に徹する。