武雄競輪FⅠ九スポプレゼンツ 日本名輪会カップ「第12回闘将 佐々木昭彦杯」は10月26~28日の3日間、佐賀県武雄市のオッズパーク武雄(武雄競輪場)で開催される。2023年ラストの本場開催に全国から人気、実力を兼ね備えたレーサーが集結。ひと足早くV戦線を占っていく。

 琉球の星・伊藤颯馬がV戦線を引っ張る。今年は6月岸和田の高松宮記念杯でGⅠ初の準決進出を果たすと、8月西武園GⅠオールスターでもセミファイナルへ。確実に出世街道を歩んでいる。

 9月の青森GⅡ共同通信社杯で落車したが、今月前半に久留米で行われた熊本GⅢを走って不安は解消。沖縄登録でも練習で当地を何度も訪れており、バンク特性は熟知している。昨年の闘将杯は逃げて瓜生崇智の優勝に貢献したが、今度は伊藤の番。攻めの走りで昨年8月別府以来の美酒に酔う。

 岡崎智哉が対抗格。前走青森はまくりで松井宏佑、山崎芳仁らを相手に優勝と好ムードで乗り込んでくる。近畿は戦力もそろった。同じ1班で機動力型の小森貴大に、2班ながらもまくり快調な中井俊亮、堅実派の藤田勝也がいて前も後ろも安心して任せられる。他地区がうらやむラインの絆も追い風にして連続Vに挑戦だ。

 坂本貴史も争覇級のパワーを持つ。今年は4月西武園と8月宇都宮で優勝。地元開催だった共同通信社杯は、二次予選で白星を挙げた。当地は2021年11月のGⅢ「施設整備等協賛競輪 飛龍賞」以来だが、その時は決勝に乗っており、バンク相性は悪くない。今大会では北日本のリーダー役として仲間を鼓舞していく。

 地元・佐賀勢では金ケ江勇気が注目株。佐々木氏の玄孫弟子は8月久留米で待望のS級初優勝を飾り、今期の目標だったS級1班の点数と来年3月取手GⅡウィナーズカップ出場権獲得に前進。葉隠戦士のエンターテイナーが、バンクの内でも外でも盛り上げる。佐々木氏の孫弟子で1班の山口敦也は、9月福井が落雷による機材故障で開催中止、前走川崎は病気欠場で1か月以上実戦から遠ざかっているが、仕上げてくることに期待したい。

 関東のキーマンは蕗沢鴻太郎だ。恵まれた体格を生かしてFⅠではコンスタントに予選を突破。前走富山は予選、準決とバックを取って今年4度目の優出。河村雅章らラインの仲間を信じ、当地の〝長直線〟克服を目指す。ほかでは直前の小田原GⅢでファイナリストの大塚玲や、来月初旬の地元防府記念(玉野代替)に弾みを付けたい山下一輝がV争いに顔を出す。