取手競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪GⅡ「第8回ウィナーズカップ」は21日、開幕した。初日特選11Rで逃げた真杉匠(25=栃木)は脇本雄太のまくりこそ許したが3着に踏ん張り、本来の動きが戻ってきた。

 最後に迫ってきたのが、番手を回っていた坂井洋だと「分かってました。でもあそこは勝負なので」と、坂井を止めて3着に粘り込んだ。執念で、最後まであきらめずに闘う〝マスギらしさ〟全開だった。

 初日特選では脇本を後方に置いたが、「来られてしまっては」と構えず、自ら仕掛けて風を切った。バックの向かい風は強烈で「めちゃくちゃキツい!」というコンディションだったが、気持ちで攻めた。今年は練習中の落車でつまずいたが、この走りができればこれまで通りの勝負ができる。

 直前には小林泰正や森田優弥らと宮古島に合宿に行き、体の面でも「しっかり練習できるようになっていた」と復活の手応えをつかんでいた。出遅れた一年だが、S班として主役を演じる責務がある。今節をその発射台にする。

 2日目(22日)12R「毘沙門天賞」はグランプリ級の構成で各地区の強力コンビを相手にしての単騎戦。思い出されるのは昨年11月のGⅠ競輪祭決勝。1人で躍動、勝利をもぎ取った。再現を狙う。