トップレーサーの諸橋愛さん(新潟79期)が21日に死去したことを受け、同期で立川競輪FⅠ「第18回山口健治杯・日本名輪界カップ」に出場中の中村浩士(48=千葉)が22日、7R終了後に取材に応じた。第一報は前検日の21日に「取り扱い注意」と記された支部長連絡で受けたことを明かし「メグちゃんとは同期同級生として関東と南関で、この業界を盛り上げるために頑張ってきた。いたたまれないし、気持ちの整理がつかない」と沈痛な面持ちで話した。

 最後に諸橋さんと会ったのは8月上旬。競輪専門チャンネルの企画「同期のチカラ」で佐々木則幸を交えて3人で対談。収録後には「『また一緒に飲みたいね』と言って別れた」という。「メグちゃんの奈良での落車は佐世保で見ていて、ひどい落ち方をしたなと心配していました。開催が終わってからラインしたけど『既読』が付かなくて…。奥さんがSNS上で(頚髄損傷の患部に)ボルトを2本入れたという話を発信されていて、千葉にも首に何本もボルトを入れていた選手はいたし、命だけはと思っていましたが…」と声を詰まらせた。

 一方で、日本競輪選手会千葉支部長としても思うところはある。今年7月には、やはりトップレーサーだった伏見俊昭さん(福島)がレース中の事故が原因で死去しており「ただ勝てばいいというわけではなく、まず参加選手全員が無事に家に帰ることが大事」と前置きした上で「選手と関係団体が一体となって公正安全なレースのあり方を考えていく必要がある」と訴えた。

「メグちゃんは追い込みとして一枚も二枚も上でリスペクトしていた。ああ見えて優しいところがあってね。弥彦の開催のときは燕三条の駅まで送ってくれたこともありました」。中村は最後にそう言って天を仰いだ。