129期、130期(ガールズ)を紹介する「Challenge! 新人競輪選手紹介」。今回は自転車を愛し、没頭し、突き進む男・長川達哉(23=埼玉)が登場する。ロードの世界から競輪選手へと舵を切った思いは――。
高校進学を前に「ツール・ド・フランスなどのロードレースを見た」ことが自転車の世界を目指す第一歩。自転車部のある叡明高に進んだのち、自ら世界を目指すチームに売り込みをかけて所属することになる。
そのチームがツール・ド・フランスへ挑む「エキップアサダ」の若手を発掘、強化するために設立された「EQADS(エカーズ)」。当時を振り返り「ロードレースで海外に行っているチームはそのころ少なかったし、行くならそういうチームだろうと思って自分からコンタクトを取りました」。生半可ではなく、明確に目標を設定し、道筋を描いていた。
売り込むという行動力の高さも際立つが「好きなことをして突き詰めていくことをずっとやっていたので」。ここにも芯の強さが感じられた。
その後、U―23というカテゴリを終えた時点で競輪選手の道へ方向転換。「(ロードで)ヨーロッパに渡る前から、U―23のカテゴリでプロになれなかったら競輪選手の道に進もうというのは決めてました。高校生の時もポイントレースとかスクラッチとかトラックレースもやっていたし、ロードもスプリンターをやっていたのもあるので」。ただし「養成所の試験も1回で受からなかったら諦める」と、ここでも自身にハードルを課すことに。
「正直、(試験の)タイムを見ても無謀ではないな、というのはあったし区切りは決めていました」
ロードとは違う自転車を体に叩き込むため1日に80~120キロの乗り込みもこなしながら、養成所合格を勝ち取ってみせた。
師匠となる山信田学とのつながりは高校の時に太田真一や飯田威文らが外部コーチとして来ていたことなどから、現役選手も含めたコミュニティーもあったことが由来。「飯田さんと山信田さんと話して『(師事するのは)山信田さんのところがいいんじゃないか』ということになりました」。山信田門下生といえば森田優弥をはじめ、森田一郎、山口多聞ら層も厚い。
「競輪をする前とかは正直、森田優弥選手の名前とかも知らなかったけど、実際に関わっていくと本当にすごい選手と認識してます。練習で番手を回る時とかは気持ちも入ってます!」
自身の選手コメントで繰り返し出てくるのが「先行」、「ラインで」というフレーズ。ロード時代にチームとして戦ってきたことが、仲間を引き連れて勝ち上がる意識につながっているのだろう。競輪界に受け継がれる〝先行日本一〟の称号も狙えそうな新星の今後に注目だ。
【Q&A】
――ロードでは海外での生活もあったが、選手として競輪場に詰めて過ごす生活をどう感じる
長川 食べ物もあるし何かあっても日本語で対応してもらえますから(笑い)。それに、自転車だけに集中できる期間だし対応はできてます。
――趣味は
長川 開催で行ったいろいろな土地のおいしい物を食べたりしますね。
――もし世の中に自転車が存在しなかったら
長川 何してたんですかね(笑い)。分からないけど、目標があって高めていくのが好きだし、そういうものを他に見つけていたかも。
――読者アピールを
長川 先行を貫いていって、注目してもらえるようになってお客様に恩返しできる走りをしたいと思ってます!
☆ながかわ・たつや 2002年12月21日生まれ、埼玉県出身。173センチ、78キロ。養成所順位は33位。師匠は山信田学(83期)。自身に掲げる目標は「先行して勝つ!」。