奈良競輪場で開催されている向日町競輪GⅢ「開設76周年記念 平安賞in奈良」は11日、2日目を行った。二次予選7Rでは酒井雄多(30=福島)が〝らしさ〟を存分に発揮した。

 泥臭く、がむしゃらに。酒井の真骨頂だった。前受けから「阿部(将大)さんに切られないように、後は合ったところで勝負」と、近畿勢を分断し、勝負権を確保する。考えの基準は「自分は脚がない分、あきらめないで頑張るしかない」に尽きる。どんな強敵が相手でも、前に前に踏み込んでいく。

 マークした佐藤慎太郎は「ポイントは3つくらいあったと思うけど、いずれもいい判断をしてくれた。酒井のいいところだね」と評価したもの。番手を奪った後も冷静で「阿部さんが来た時に外を踏む脚はない」と内を踏んでレースをリードした。

 今年は誘導妨害による長期のあっせん停止を受けもしたが、師匠・成田和也とGⅠ(5月平塚ダービー)で連係し、奮闘するシーンもあるなど、山あり谷ありの一年になっている。

「まだ師匠が一番強いので。弟子みんなで頑張らないと」

 弟弟子には「練習では自分より全然強い」という中村龍吉(125期)がいて、デビューしたばかりの柳沼鼓太朗(129期)もいる。切磋琢磨して、上位へ食い込んでいく。