防府競輪FⅠ「九州スポーツ杯争奪戦」は18日、最終日を開催する。初日特選男の吉田有希に片岡迪之、嶋田誠也、山形一気が準決で脱落。ファイナルバトルはライン分散、捨て枠ナシの大激戦で6番車・上野雅彦(22=香川)にもチャンスは十分だ。
四国の気鋭・上野の勢いが止まらない。
初日の予選では野口裕史の逃げをひとまくり、2日目準決11Rは鐘4角カマシで同期の吉田有希を叩き切った。しかもマークの久米良を振り切る完封ショーだ。「(吉田が)見えないところで仕掛けた。スピードに乗っていたので逃げ切れると思った」と会心のレースに表情も和んだ。
覚醒の要因は前検日に変えたセッティングだ。「サドルとハンドルを下げて、チェーンも堅いものに替えた」。フォームが定まり当たりもついた。
昨年は世代ナンバーワンを決める立川GⅡヤンググランプリに出場するなど将来を嘱望されていたが、度重なるケガに泣かされスランプに陥り、優出は昨年9月の富山以来となる。「当て馬は脱出したい!」。好転させる時がついに来た。
決勝は準決同様に久米を連れての自力戦。「出し惜しみをしないようにしたい」。確たる本命は不在。6番車でも関係ナシ。ダッシュを生かした高速戦に持ち込めばS級初優勝は目の前だ。