平塚競輪FⅠナイター「リンカイ!平塚ナナ杯」は1日、開幕する。今開催のS級戦は競走得点110点台を誇る精鋭が7人も参戦。ハイレベルな戦いが予想される中で、注目を集める一人がナショナルチームに所属する太田海也(25=岡山)だ。

 前走の伊東GⅡウィナーズカップは初日こそ押し切って1着だったが、2日目は4着に沈んで二次予選敗退とまさかの結果に終わった。本人は「自分のしたいレースと合わなかった」ことを敗因に挙げたが、時差のあるトルコで開催されたネイションズカップから帰国して間もなく日程的に厳しい面があったのも事実だ。

 そのウィナーズカップから中7日。トラック競技への参戦は5月末のジャパントラックカップまで予定がなく「少し休みも入れて練習してきました。乗ったのは鉄フレームのみです。だいぶ慣れてきました。疲れも大丈夫」。名古屋GⅠ日本選手権競輪(4月29日開幕)も見据え、競輪への対応に自信をのぞかせる。

 当地は7か月半ぶりの参戦。ただ、昨夏のGⅠオールスターではパリ五輪からの〝駆けつけ〟ながら2日目のオリオン賞9着から立て直して準決まで勝ち上がり、計3勝を挙げただけに「悪い感覚はない」という。

 2班で初日は予選(11R)スタートとなるが番手に山形一気、3番手には佐々木省司が名乗りを上げて唯一のライン3車となった。FⅠ戦に限れば2連続で完全優勝中。トラック競技と競輪で頂点を目指す二刀流ライダーは「もっと自分の得意なレースをしていければ」と静かに闘志を燃やしていた。