こんにちは、東スポ競輪アンバサダーの太田理恵です!
いよいよ年末が近づいてきました。10月の寬仁親王牌では古性優作(32=大阪)選手が今年3回目のGⅠ制覇を達成と、強さが目立っています。勝ち上がれなかった選手の中では、最終日の小林泰正(29=群馬)選手が印象的でした。鐘から先行すると、渡辺雄太(28=静岡)選手や山崎賢人(30=長崎)選手のまくりを許さずラインでワンツー。その後の京王閣GⅢでは準決勝4着で惜しくも敗退となりましたが、その他の3日間は全て1着で調子の良さが見えました。近況は積極的なレースも多く、しばらく注目したいと思います。
また123期の松本京太(25=静岡)選手のSNSの使い方が目を引きました。松本選手はX(旧ツイッター)で、自身が走ったレース映像と文章での解説でレース回顧をしています。私は予想をする際に分からないことも多く、実際に選手自身の考えを知れる機会は少ないので、それを知ることは今後の予想にも大きく役立つことだと思います。
負けたレースでも、どのような作戦、気持ちで走った上で負けてしまったのかを知ることでそのレースに対する感想が変わることもあります。選手が自身の走ったレースを振り返り、それを私たちはいつでも無料で見られることはすごく贅沢なことだと感じます。
回顧には着や決まり手、1周のタイム、スタートを取らなかった理由や並びの経緯、自分がやりたかったことと実際にそのレースで起こったこと、立ち漕ぎと座り漕ぎの使い分けや今後の反省点などが細かく書いてあります。
8月の奈良ミッドの決勝では123期が6名いる中で単騎の競走となりまいたが、早めに動いての先行で最後はまくられてしまいました。強い選手のまくりに乗ることを考えたものの、「仮に4着になれば4着も7着もお客様からしたら変わらないので、それだったら自らやってみようと思い早めの先行になりました」と書いていました。このような心境を知れることで、次回は応援したいと思える方も多いのではないでしょうか。
松本選手は10月の前橋、宇都宮では続けて完全優勝し高松で8連勝まで伸ばしましたが、惜しくも決勝では同じく9連勝がかかった同期に敗れてしまいました。そのレースの回顧もXで確認できるので、ぜひ読んでみてください。突っ張り先行や緩めばカマす積極的なスタイル、素直に毎回の学びと反省点を書いているところに好感を持ち、応援したい選手となりました。
☆おおた・りえ 1992年6月22日東京都生まれ、東京大学大学院卒、ミス・ワールド2014日本大会審査員特別賞、同大会2015実行委員長賞受賞、同大会2020日本伝統文化賞。