玉野競輪ナイターGⅡ「第21回サマーナイトフェスティバル」(優勝賞金3100万円・副賞含む)は21日の最終日12Rで決勝戦が行われ、4車結束した関東勢が別線を封じ、佐々木悠葵マークから飛び出した真杉匠(26=栃木)が突き抜けて優勝。昨年9月宇都宮共同通信社杯以来3回目のGⅡ優勝を、大会連覇のオマケつきで決めた。なお、4日間の売上は85億5462万5400円と目標の75億円を大きく上回った。
究極のオールラウンダーが、その真価を存分に発揮。総合力を駆使して壮絶なデッドヒートを制した。最後は吉田拓矢との写真判定の末「微差」とまさに紙一重の攻防。「完全に抜かれたと思った。(ハンドルを)投げ勝ちましたね」と、激闘を制し、ひと息ついた。
道中は瞬時の判断が冴えた。最終ホームから巻き返した太田を懸命に阻んだが、止められないとみるや、すかさず太田後位へスイッチした。もちろん3番手・吉田が太田マークの清水を執拗にけん制したことも大きくプラスした。「その場、その場の考えだった。出られてからも冷静に行けた。佐々木君らラインのおかげです」と、仲間たちとの結束力を強くアピールした。

これが意外にも今年初優勝。前半はGⅢ開催でも準決で敗退するなど不本意な成績が続いたが、ようやく本来の力を発揮した。「けっこう遠ざかっていました。前半戦はふがいなかったし、後半戦は自分が引っ張っていきたい」と昨年9月の地元宇都宮GⅡ「共同通信社杯」以来となるVに決意を新たにした。
獲得賞金は1億1500万円を超え、ランク3位に浮上。賞金面でのグランプリ出場は濃厚だが、浮かれることなく、さらなる高みを目指している。「自分も(タイトルを)取るつもり。その中で1人でも関東からグランプリに乗れるように」と吉田との関東シン・ゴールデンコンビの快進撃はまだまだ続く。