函館競輪ナイターGⅠ「第68回オールスター競輪」は16日、5日目を開催した。太田海也(26=岡山)は準決9Rを上がり10秒7のまくりで制し、ファイナル進出。決勝はGⅠ初制覇を取りにいく。

 苦しい時間が過ぎていた。6月岸和田GⅠ高松宮記念杯決勝は「情けないレースになってしまった」と振り返る戦いになっていた。チャンスの少ない展開に陥って6着、近畿ラインの独壇場とした責任も感じた。

「見たくなくてもSNSとかで叱咤激励の言葉が目について、何とか見返してやろうという気持ちでした」

 レース後は厳しい言葉もあったわけだが、それはカイヤへの期待でもある。結果を出すことでしか、取り返せない。

 今シリーズは「やっといい状態で走れている」と、勝ち上がりの段階から手応えをつかんでいる。準決では「脇本(雄太)さんは憧れの選手だし、強さをすごく感じた」と激闘に燃えた。1着だったものの「もっと突き放さないといけない」と乗り越えるべき選手として、明確な目標としている。

 脇本であり、他の上位選手に追いつき追い越すためにも、またファンの信頼を勝ち取るためにも優勝しかない。決勝は近畿勢が強力だが、ワイルドに攻め立ててGⅠ初優勝を手にする。