熊本競輪GⅠ「第41回全日本選抜競輪」(優勝賞金4490万円※副賞含む)は最終日の23日、12Rで決勝戦が行われ、脇本雄太(36=福井)が優勝。昨年6月の岸和田「高松宮記念杯競輪」以来、自身11回目のGⅠ制覇を達成するとともに、いわき平で開催されるKEIRINグランプリ2026出場一番乗りを決めた。
寺崎浩平が果敢に飛び出し、脇本がしっかりと好展開をモノにする――。この日もいつもの近畿らしい形が再現された。古性優作の鋭いスタートが象徴するように、個々のレベルの高さと層の厚さが際立った。他派も近畿にスタートを取られてしまってはひとたまりもなく「今回もラインのみんなに勝たせてもらいました」と強い結束力を誇示した。
昨年のKEIRINグランプリは寺崎から古性までは今回と同様の布陣で挑んだが、郡司浩平の一撃にラインはもろとも崩された。だが、今回は真杉匠のような流れを乱す存在がおらず近畿勢にとっては自分らの形に持ち込みやすい展開となった。
さらに大きかったのが2日目「スタールビー賞」での反省だ。寺崎は郡司にカマシを許し、ラインで決められなかった失敗が生きた。脇本は「あのレースがあってこその決勝だったと思う。赤板の1角過ぎの自転車の加速でそれを察知した」と断言し、寺崎の覚悟を感じ取ると「自分も来られないよう、失敗しないように」と車間を切って万全な態勢を敷いた。
全日本選抜競輪は昨年に続く連覇。競輪祭を制すれば前人未到の「ダブル・グランドスラム」達成となる。ただ、本人は決して浮かれることはない。「ヒジの具合もまだまだ。気を緩めずにいきます」とまだ完治していない左ヒジの骨折と向き合いながら次のステージを見据えている。