立川競輪のFⅠ「山口健治杯」が16日に開幕した。バンクで熱戦が展開される中、場内では地元立川所属のガールズレーサー増茂るるこ(33=東京)がキッチンカー「ベビーカステラる。」を出店していた。
先日の立川FⅡ開催時(6~8日)にキッチンカーデビューを果たした増茂が、今シリーズも3日間、場内でベビーカステラのキッチンカーを出店する。そもそも、なぜキッチンカーを始めたのか。
「今後についていろいろ考えた時に、まずやりたいことって何だろうって自分と向き合いました。それで食べることが好きだなって。じゃあ何が好きかなっていったらベビーカステラが浮かんだんです。でもベビーカステラって、お祭りとかで売っているくらいで、夏とか限られた時期にしか食べられないじゃないですか。本当は年中食べたいのに。それで、〝だったら自分で作ろう〟ってキッチンカーをやろうとひらめいたんです」
3年ほど前から「ゆる~く考えていた(笑い)」と構想を練り始めており、長い時間をかけて着々と準備に取り掛かり、今月ついにオープンの運びとなった。
「キッチンカーを始めることを報告したら(立川地区の)山崎(充央)さんや(飯島)淳さんたちが『頑張れ』と応援してくれました。それだけではなく競輪場にも働きかけてくださり、今回競輪場で出店できるようになったんです」と経緯についても明かした。
初出店となった前回は、予定よりも早く売り切れてしまうなど大盛況の3日間になった。
「改めて私は周りの方に恵まれているんだなと感じました。プライベート用のアカウントで軽くつぶやいただけだったんですけど、それを選手の仲間や関係者の方が広めてくださって。多くの方が買いに来てくれましたし、お祝いのお花などもいただきました」と感謝した。
今後については「選手を続けながら、合間を見てキッチンカーをいろいろなところに出店していきたい」と二刀流を宣言。
「競輪場はもちろん、地域のフェスやイベントスペースなどにも出せればいいなと思っています。そして、そこでもし一般のお客様に気に入っていただければ『次は〇〇競輪場で出店します』と言って、今まで競輪に関係のなかった方たちを競輪場に呼べるかもしれないので。そうなればこれ以上うれしいことはないです」と目を輝かせた。
肝心の商品はというと――。「味には自信があります。本当においしいですよ! あとはもうちょっと見た目を良くしていければ(笑い)」と胸を張った。