伊東競輪GⅢ「開設75周年記念 椿賞争奪戦」は13日、3日目を行った。準決勝11RはS班・清水裕友が貫禄のまくり勝ち。まくられながら2着に粘った中野慎詞(26=岩手)も決勝の切符はつかんだが、レース後は悔しさをにじませた。
「清水さんとは何回も対戦していて、自分の苦手なところを突かれてしまった」と振り返ったように、中野がペースを上げ切る前に、清水が4番手から鐘3角でスパート。北勢に並んだタイミングも直線部分だったため、成田の大きなブロックも空振りに終わった。
「自分の課題はジャンからホームにかけて。まだ来ないかなって(踏まなかった)ところを突かれた。もっと踏んでおいてスピードを上げておけば違ったと思うんですが。悔しさのある2着です。それでもすごく勉強になったしいい経験ができた。そこを修正して次に生かしたい」
準決の借りは決勝で返すしかない。別線はその清水と深谷知広、唯一3連勝で勝ち上がった三谷竜生という超強力な相手が揃ったが、中野の爆発力も決して引けを取らない。幸い「脚は悪くないし新車も流れている」と状態は良好だ。
師匠の佐藤友和に誓った今年の目標は「ビッグ優出」と「記念優勝」だが「全然達成できていない。このままだと罰金になってしまう(苦笑)」とのこと。今回が目標クリアへのラストチャンスとなるだけに、準決の失敗を糧にして豪快な仕掛けで乱戦を断ち切るか。