弥彦競輪場(新潟)のGⅠ「第32回寬仁親王牌 世界選手権記念トーナメント」(優勝賞金3890万円=副賞含む)は最終日の22日、12Rで決勝戦を行い、古性優作(32=大阪)が中団からまくって快勝。4連勝の完全Vを決め、2月の全日本選抜、6月の高松宮記念杯に続く今年3回目、通算6回目のGⅠ制覇を達成した。

 文句なしの立ち回りで圧巻Vを飾った背景には尊敬する恩人のアドバイスがあった。

「(前回の)久留米(熊本記念in久留米)はどうしようもなかったけど、そのあと村上義弘さんから乗り方や間合いの取り方などのアドバイスをもらいました。ハッとした部分もあったし、今回は教えていただいたことを自分なりにできた。特に最終日は圧倒的に感覚が良くて、周回中からイケるかも、っていう感じでした」

 これで驚異の年間GⅠ3V。年間獲得賞金も2億円をすでに突破した。「ここまできたら(年間獲得額)史上最高とGⅠ年間4勝を目指したい(笑い)。あと滝沢(正光)さんからは〝Wグランドスラム〟を狙えと言われています。(全日本選抜、高松宮記念杯は)2つ取っていますし、重ねていければ。高すぎる目標を設定した方がいいと思うので」と笑った。

 これだけの強さを見せながら「もっと脚力、ヨコ、精神力を上げないと。(現状には)全く満足していない。満足したら終わるし」と一切妥協を許さない。

「この気持ちがあればまだ戦えると思う。状態がいいからといってGⅠは勝てるものじゃないけど、勝てる確率を少しでも上げるために毎日トレーニングをやっていきたい」

 向上心の塊と言える輪界最強オールラウンダーは、さらなる進化を求めてまだまだ自身を追い込んでいく。