弥彦競輪GⅢ「開設75周年記念 ふるさとカップ」が10日、開幕した。8Rでは地元の菊池岳仁(25=長野)が力強い逃げ切りで白星発進に成功。諸橋愛の欠場で注目の視線が注がれる若きエースは、地元記念初の決勝進出に燃えている。
一予8Rは「難しく考えず基本は全ツッパで」と前受けを選択。赤板で誘導を下すと巧みなペース配分で別線を翻弄(ほんろう)し、レースを支配。最後まで先頭を譲らず文句なしの内容で白星スタートを決めた。
「緊張もなかったし、ライン3車を生かすことだけ考えて走れた。とにかく3人で決まったのが何よりです」と涼しい顔で答えた。
早期卒業の実績や、全プロの1㌔TTで何度も優勝しているように、脚力だけなら文句なく輪界でもトップクラス。ただメンタル面のブレなどもあって、ここまでは全能力を発揮できているとはいえない。それでも「最近は中途半端なレースが続いていたので、高松宮記念杯の途中から気持ちを入れ直して臨んでいる。初日も気合を入れて走れたし、二予以降も気持ちで負けないように」と今回は精神面が充実。そして「気持ちで負けないように」と自身に言い聞かせるように何度も口にした。
地元記念は2度目の参戦。3年前の地元記念では準決で落車し、決勝進出とはならなかった。今年は決勝進出がノルマ。二予は通過点に過ぎない。