129期、130期のルーキーを取り上げる「Challenge! 新人競輪選手紹介」。今回は、一度は自転車競技の世界から離れるも、再び夢を追って競輪の世界に飛び込んだ宮田龍一(23=大阪)をピックアップする。
中井俊亮、元砂勇雪らを輩出した奈良の自転車競技の名門・榛生昇陽高出身。卒業後に競輪選手の道に進む選択肢もあったが「まだ自転車競技に未練があったので」と、自転車競技の強豪として知られる鹿屋体育大へ進んだ。ただ、希望を胸に鹿児島に渡ったが、思い描いたような大学生活とはならなかった。
「1年生の終わりに自転車競技部をやめました。周りとの折り合いがつかず、自分も尖っていたというか…」
環境に馴染めず、競技の世界から離れることに。その後の2年半は自転車から距離を置き、「バイトをしたり、普通の大学生をしていました」と振り返る。
転機が訪れたのは3年時の就職活動。希望していた企業への就職が実らず悩む中、「ずっと自転車をやってきたんだから挑戦してみては」と親から背中を押されたことで改めて競輪選手を目指すことを決意。養成所試験は一発合格を果たした。
5月宇都宮のルーキーシリーズでデビュー。次の6月奈良2日目では、初日に同期相手に前に出られなかった悔しさを胸に主導権を奪ってみせた。結果は6着に終わったが「何が何でもバック線を取ろうと思っていた」と話す姿に人一倍の負けん気の強さを感じさせた。
現在は大阪市内の自宅から岸和田競輪場へ通い、古性優作、南修二のS班に中釜章成、福永大智らハイレベルなメンバーに揉まれて練習に励む毎日だ。
「乗り方とか、もっとこうした方がいいんじゃないかと古性さんにアドバイスをもらうこともあります。競輪で生きる練習をさせてもらっているので、大阪支部で良かったなと思います」と恵まれた環境に感謝する。特に中釜に対しては「脚質も似ていることもあるし、いろいろ聞いて勉強させてもらっている」と慕っており、目標、憧れの選手だ。
「初めは自分のレベルが低すぎてGⅠとかは見えなかった。でも先輩方の姿を見ている内に、大きな舞台で先輩方の前で走りたい気持ちが出てきました」とおぼろげながらも野心も芽生えてきた。
大好きだった人に風を切って走る姿を届けることで感謝を伝えたい―。
一度は自転車から離れた男が、再び夢に向かってペダルを踏み始めた。新たな挑戦はまだ始まったばかりだ。
Q&A
――持ち味は
宮田 自分でダッシュしてからの伸びが持ち味なので、スピード感のあるカマシを見て欲しい
――今後の目標は
宮田 目標は大きく、ヤンググランプリを目指します!
――仲のいい同期は
宮田 同部屋だった高知の松本悠平です。養成所を出てからなかなか遊びに行けてないです…。
☆みやた・りゅういち 2002年10月11日生まれ、大阪市出身。183センチ、80キロ。養成所順位は59位。師匠は北川大五郎(103期)。
写真 宮田龍一
エトキ=負けん気の強さを武器に飛躍を目指す宮田龍一