129期、130期(ガールズ)を紹介する「Challenge! 新人競輪選手紹介」は半田莉都(はんだ・りいち、19=熊本)を取り上げる。兄・誠(123期)の背中を追いかけ、人一倍の向上心を武器に上位進出を目指す。

 兄の背中があった。「自転車を始めたのは兄を見ていて、ですね」。123期でデビューした半田誠がペダルに力を込める姿に憧れ、追いかけた。そして「子どものころには父が競輪場に連れていってくれていたんです」と記憶が蘇る。

「熊本バンクはまだ500のころで、2016年の地震の前でしたね」

 悩む時期もあったものの、129回生として入所した競輪選手養成所では「楽しくいいメンバーと過ごせました」と鍛錬を積んだ。神山雄一郎所長となっての一年生で、思うところもあった。

「自分は神山教場のメンバーには選ばれなかったんですが、頭を下げて1回だけ神山教場で教えてもらったんです。候補生と向き合ってくれる所長でした」

 5、6月のルーキーシリーズは3場所走って決勝進出はできず。1着も取れなかった。強い同期たちを前にして「全然うまくいかなかった」と7月の本デビューに気持ちを切り替えた。その別府でも「先行もできず…」と3日間、洗礼を浴びた。そして7月28日には令和8年熊本地震に襲われ「家がひどかったので」と続く岐阜を欠場せざるを得なかった。

 ようやく落ち着いてから練習を再開し、四日市では待望の決勝進出を決めた。「ただ、1着が取れなかったので」と課題は残ったが、一歩一歩だ。現在は「頭を下げて東矢圭吾さんのところで練習させてもらっていますバンク練習が多いですが、ウエートもやっています」と精進しているところだ。

 8月21日の松山ミッドナイト初日には初勝利を挙げたものの「感触は良くなかった」と浮かれることはなく、「調整していかないと」とより先を見据えていた。

 目標は「九州だと先行は圭吾さんというイメージがある。圭吾さんのように先行で頑張れるように。そして兄に追いつけるように。兄はまたS級に戻るので、離されちゃったから。やっぱり一番近くにいる人なので」と追いかけていく。

 気になる莉都(りいち)という名前の由来は…。

「自分が生まれた時に、お父さんが麻雀を打っていたそうなんです。その時にリーチがかかっていたから、りいち(莉都)になりました」

 競輪選手ライフはまだ配牌の時。焦らず、手を揃えて、勝負の電撃リーチをかけ、特大のツモをアガってみせる。

Q&A
 ――お父さんの存在は

 半田 お父さんが一番競輪を見てくれて、良かったところを褒めてくれます。怒られることはないです。

 ――明るい人

 半田 裏表がなくて、ずっと元気がある感じの人です。

 ――お父さんへメッセージ

 半田 家族のためにずっと頑張ってくれていて…。上まで行くところを見とってほしいです!

☆はんだ・りいち 2006年11月21日生まれ、熊本県出身。169センチ、80キロ。養成所順位54位。師匠=田川辰二(72期)。嫌いな食べ物=レーズン。