いわき平競輪GⅢ「開設73周年記念 いわき金杯争奪戦」は26日、2日目を行った。山口拳矢(28=岐阜)はS級S班初勝利、とはならなかったが、それでも赤パンレーサーが意地を見せた。

 二次予選の出番はなんと6R。S班は後半のレースに組まれることがほとんどだが、まさかの一発目。しかも絶好調の山田庸平ラインが1番人気という〝支線扱い〟だった。

「S班が5人いたので早い方(のレース)かなとは思いましたけどね。まあでも、どこでもいいんですが」と大人の対応も、やはり内心は面白くなかったはずだ。

 スタートけん制があり「一番イヤだった」前受けとなったが、二段駆けシフトの北勢を出してうまく中団を確保。「踏み出しで小松崎(大地)さんを超えられると思った」と先まくりで前団をのみ込み、皿屋豊とゴール前勝負に持ち込んだ。「きょう(26日)は誕生日だったのに皿屋さんが忖度してくれなかった(笑い)」と抜かれて少し悔しそうにしていたが、それはご愛敬。

「自力を出せて勝ち上がれたのは良かった。SSのプレッシャーは今のところそれほどありません。だいぶイメージも良くなってきたし、準決も自力を出して突破したい」

 準決でもS級S班らしい豪快な一撃を放つ!