静岡競輪のGⅢ「開設72周年記念 たちあおい賞争奪戦」は14日、2日目を開催した。松浦悠士(34=広島)は二次予選8Rで1着。無傷の連勝で準決へコマを進めた。

 捲土重来へ、着々と準備は進みつつある。今開催は約2か月ぶりの実戦ながら、単騎で臨んだ初日特選に快勝。二次予選も前を任せる石原颯に授けた、あえて先行力のある野口裕史を先に行かせる作戦がピタリとはまり、自身の2連勝でワンツーを決めた。

 落車によるケガの影響もあったが、昨年限りで5年間守ってきたS班から陥落するにあたって痛感したのは「自力が足りない」こと。あっせんが止まっていた1月に体を作り直した。ウエートトレの成果で胸板は厚みを増し「体重も1~2キロ増えた」。一方、筋肉で体が硬くならないよう乗り込むことでフォームを維持し「ダッシュの力感も出てきた」と手応えも感じている。

 セッティングでも妥協はない。今開催では真杉匠の意見を聞き、サドルのハナとハンドル周りを微調整して「良くなっている感じはある」。中3日で控えている次走のGⅠ全日本選抜(豊橋)に向けて人車とも仕上げに入っている。

 3日目(15日)準決12Rは河端朋之を背に「自力」で臨む。ライバルは深谷知広―岩本俊介と強力だが、これまでの歩みが間違っていなかったことを証明するには絶好の機会となる。