静岡競輪GⅢ「開設72周年記念 たちあおい賞争奪戦」は13日に開幕し、メインの初日特選は単騎で臨んだ松浦悠士が制した。2日目の14日は準決進出をかけた二次予選7個レースを中心に激戦が繰り広げられる。10Rでは大ベテランの内藤宣彦(53=秋田)が新山響平の番手を回る。
風や流れには逆らえない。長年の経験で培った哲学はバンクの内外で生きている。酒井雄多に託した初日の3R一次予選では「風の強い日には長い距離を行くより(最後に)ドンと行ったほうが決まる」と信じて打鐘まで後方で構え、最終2角で酒井が出切ると「ワンツーで決まる」ことを確信。余裕を持ってゴール前で目標を差した。
前回岐阜「中京スポーツ杯」を53歳11か月5日で制し、自身が持つS級最高齢優勝記録(52歳5か月7日)を更新。それでも「何も変わったことはしていない」という。
「同じことをしていても昨年はボロボロだった。今年は練習の感じも調子もいいというわけではないのに、なぜか優勝できたり決勝に乗れて連対している。やはり流れというのがあって今は流れがいいんだと思う」
目先の結果で右往左往していたら本当に大事なことを見失いかねない。「昨夏から試行錯誤してきたセッティングが煮詰まってきた」のも、じっくり耐えた成果だろう。「上位とは差がある」と現実を見据えながらも、二次予選は新山の番手で準決進出を目指す。