静岡競輪GⅢ「開設72周年記念 たちあおい賞争奪戦」は最終日の16日、12Rで決勝戦を行い、2角7番手からまくった深谷知広(35=静岡)が激闘を制した。GⅢ優勝は昨年10月の熊本以来で通算22回目。2着は番手の岩本俊介で3着は河端朋之。

 2021年の静岡移籍から4度目の挑戦で地元記念を制した。「周りに気を使わせていた中、やっと取れてホッとした」。昨年まで2年連続の準Vとあって感慨もひとしおで、表彰式では大勢の地元ファンの前で笑顔を振りまいた。

 今開催は中3日で臨む次走のGⅠ全日本選抜(豊橋)に向けて追い込んでいる中で臨んだ。初日特選は4着で「かみ合わなくて不安だった」が開催中に立て直した。決勝は「1番車だったし、隙のないメンバーだったので動くだろう」と読み、前受けから一度下げて「自分のタイミングで」発進。新山響平との先行争いを制した真杉匠ら前団を丸飲みして岩本とワンツーを決めた。

 次走は古巣の豊橋が舞台となる。「ずっと練習してきた場所だが、記念は1回しか優勝していない」。目の前の一戦に集中しながら「頑張って結果を出したい」と心強く誓った。