125期、126期のルーキーを紹介する「Challenge! 新人競輪選手紹介」。今回登場の森崎英登(25=愛知)は「自転車でメシを食いたい」一心でロードレースから転向した自転車の虫。誠実で落ち着いた受け答えが印象的な好青年だ。

 自転車でメシを食いたい――。森崎は実業団で22歳まで続けたロードレースに見切りをつけると「自転車の選手になりたい」一心で競輪選手へと転向した。同じ自転車でも特徴、適性がまるで違う競技への転身は容易なことではないが、迷いは一切なかった。

「ロードを辞めた後に国体を目指して県の予選で1000メートルを測ったら1分9秒台が出たんです。競輪選手になる基準タイムがこれぐらいだったし、短距離でもやれるんじゃないかと。とにかく自転車の選手でやっていきたかったので」

 名古屋競輪場でプロ選手の育成をサポートする「名古屋サイクルクラブ」を介して出会ったのが師匠の吉田敏洋(45=愛知)だ。「弟子入り前は『ヤル気を見たい』と言われ目の前でワットバイクに乗ったこともありました。競輪選手になりたいという思いを伝えようと、たぶんこれまでの人生で一番頑張ったと思います(笑い)」。猛練習の末、養成所には一発合格。24歳で晴れてデビューの運びとなった。

 本人曰く「一段飛ばしはできないコツコツ型」。レースは経験を積みながら少しずつ覚えていった。初優勝(11月取手)までは本デビューから5か月を要したが、そこからは力で仕留められるケースも増え3Vへ数字を増やしている。力を付けつつ、競輪の面白さも感じ始めている。

「打鐘からの流れはロードの最後のスプリントを凝縮した感じで、似た部分もある。決まった形のコースを上手に走るところは(ロードとは)違うので最初は戸惑ったけど、パターンが分かってきてからは面白いなと思うようになりました」

 将来的には「うまくて強い」と尊敬してやまない師匠・吉田のようなクレバーかつ攻撃的な自力のスタイルが理想形になる

「師匠も『S級で一緒に走りたい』と言ってくれているので、いつか実現できるといいなと思います」

 吉田にとっても男子でデビューがかなった唯一の弟子。近年はケガが多く現在も欠場中だが、愛弟子の成長は復帰への大きなモチベーションになるはずだ。

 本人からは「自転車はもちろん、レース自体が好き」という言葉が何度も出てきた。好きこそものの上手なれ。来たるべき飛躍への力を蓄えながら、一段ずつ階段を上っていく。

 ――趣味は

 森崎 自転車バカなので(笑い)ロードバイクでのサイクリング。競輪の賞金を自転車を楽しむことに使えるのはありがたいと思っています。

 ――それ以外のオフは

 森崎 サウナが好きでアマチュアの時から週1では行ってました。もちろん宿舎でも入ります。

 ――競輪場でのルーティンなどは

 森崎 指定練習では心の中で「お願いします」と言ってからバンクに入ります。

 ――養成所の思い出は

 森崎 T教場で滝澤(正光)所長の話を聞けたこと。この前CS放送のゲストで滝澤さんが出られていて、1着インタビューでお話できたんですよ。うれしかったです。

 ☆もりさき・ひでと 1999年8月8日生まれ、愛知県出身。181センチ、80キロ。師匠は吉田敏洋(85期)。