久留米競輪GⅢ「開設76周年記念 第31回中野カップレース」は30日、3日目を行った。北津留翼(40=福岡)は準決12Rを逃げ切り、3連勝で決勝進出となった。

 北津留が強い、強い。いい時と悪い時の差が激しく、勝つ時は誰もがうらやむキレイなフォームから抜群の一撃を放つが、悪い時は本線を担っていてもあっけなく翼が折れる。それが今開催はエネルギッシュに攻め立てて、唯一3連勝で決勝へ勝ち上がった。

「今回は準決で発進して地元勢を決勝へ送り込めれば、ってぐらいの気持ちでした。それだけの状態には仕上げてきたけど、3連勝は予想していなかった。変ですよ、これ」と自らを疑ったが、準決12RではS班の郡司浩平を相手にけたたましい打鐘カマシで逃げ切る離れ業をやってのけた。疑う自分が変なだけで、レースはまったく変ではない。

 九州に援軍はなく単騎で戦うつもりだったが、和田圭が番手を主張しラインができた。これには満面の笑みで歓迎した。「同学年で連係もある。9番手から動くより8番手から動く方がまだ有利だし、付いてくれてうれしいです」と、すでに8番手ありきという大胆なプランを口にしたが、そんな小さなことは気にしない。仲間の思いを背負った痛快弾を決めて地元の牙城を守ってみせる。