小松島競輪GIII「開設75周年記念 阿波おどり杯争覇戦」は最終日の6日、12Rで決勝戦を行い、西田優大(27=広島)が1コーナーからの単騎まくりで優勝。S級初Vを自身初のGIII決勝の舞台で決めてみせた。

 初もの尽くしの優勝に「全然信じられない。ビックリです」。地元勢5車の壁、他にも猛者たちいる中で単騎でのまくり一閃は鮮やかだった。

「9着でもいいから力を出し切ろうと思っていた。2コーナー過ぎに島川(将貴)さんが見えてからは(前団を)越えられるかな、と。ただ、出切った後もゴールまで優勝できるとは思っていなかった」

 無欲で臨めたことが結果につながったようだ。同期の中で一番乗りのGIII制覇となったことには「123期は不作と言われていたし、そこを挽回できたかな」と笑ってみせた。

 8月の函館オールスターでGⅠデビューも控えるが「格上ばっかりなので力を出し切るだけです」とギラつくことなく話しつつ「その前にFⅠが2場所あるけど、記念を優勝してしまったから予選から緊張しそう…」。GIII覇者として、これからの輪界を担う者として、周囲の期待値を超える走りを見せていく。