日本競輪選手養成所第127回生、128回生の卒業記念レース(静岡競輪場)は5日、2日目を迎え男女の決勝が行われた。女子は在所3位の岩元杏奈(23=宮崎)が混戦を制し優勝。在所1位の酒井亜樹は微差及ばず2着に敗れた。127回生(男子)69人、128回生(女子)20人は3月9日に選手登録され、5月2日(熊本)に開幕する「競輪ルーキーシリーズ」から順次デビューする。
148センチと小柄な体躯ながらもパワフルな動きでドでかい仕事をやってのけた。決勝は積極タイプのライバルたちの動きを見極めると、最後の最後に突き抜けて卒記クイーンの座を射止めた。九州地区からは118期(2020年)の尾方真生(福岡)以来となる栄誉。「動く選手が後方に多かったしハコにはまってまくりを出したかった。3番手でしたけど焦らず対応できました」とレースプランはバッチリで、在所1位の酒井亜樹を微差で振り切る値打ちのある勝利だった。
学生時代から自転車競技に取り組み、社会人を経て一念発起でガールズケイリンを志した。主武器は後半から伸びる強地脚。「ダッシュはないですけど後半のタレは少ないと思います」。消耗戦になった決勝で持ち味が最大限に生きた。
宮崎県からは那須萌美(114期)以来2人目のガールズ選手誕生。選手層の薄い宮崎だけに岩元の活躍はこれから続くアマチュアたちへの大きな刺激となる。「目標としてもらえるような選手になりたいですね。身長は低いですけど、レースは大きくいきたいです」と高らかに誓い、スケールの大きな選手を目指していく。