前橋競輪のGⅢ「第12回施設整備等協賛競輪in前橋 桜花爛漫!まえばし春風賞」は最終日の30日、12Rで決勝戦を行い、逃げた高橋晋也の番手から自力に転じた山崎芳仁(45=福島)が優勝。GⅢ制覇は2020年1月のいわき平以来、18回目。

 実力者が大混戦を断った。同県の後輩が前受けから駆ける展開で「『もし先行になったら(番手から)出てください』と言われていた。ペース先行だったし出るか迷ったけど、後ろから小倉(竜二)さんも来るはずだし、ムダにしないためにも作戦通り出た。結果的に正解でしたね」。勝ち切ることで後輩の頑張りに応えた。

 ここ前橋は08年の寬仁親王牌、12年のオールスターを制した思い出の場所。「あの時も後輩を番手まくりして優勝(笑い)。後輩に助けられてきた人生です」と感謝したが、後輩たちが頑張るのは「山崎さんのために」と思える山崎の人柄があるから。

 来年は地元のいわき平でグランプリが開催される。「年齢的に強くなることはない」と話す一方で「でも諦めていない」。久々のGⅢ制覇を、再浮上のきっかけにする。