富山競輪GⅢ「開設74周年記念 瑞峰立山賞争奪戦」は1日、2日目を開催した。山口拳矢(29=岐阜)は二次予選を4着で何とか突破。再び輝きを取り戻すため、苦悩の中でもがいている。
熱波、灼熱のバンクに思いが沈む。「一番得意なのは一発の仕掛けなのに、そこに自信を持てていない」。二次予選8Rも「前受けから引いて一発、という自信がなくて」と外並走をしのいで、の4着でかろうじで準決進出。「よくない4着です…」と声を振り絞る。
ただし「外並走は苦ではないので。きついですけど」と、レースでの対応幅はある。このレースに限っては「VTRを見たら横関(裕樹)さんが位置を取ってくれていたので、脚を使わずにそこに降りた方がよかったかな」の反省もありつつだが、苦しい中でしのぐ技術はある。
初日特選12Rは動きをつくって先行と、意図のある走りを見せていた。得意の一撃の武器の上に、ラインを生かす形を積み上げようという現在の戦いがある。
脚質や性格に見合った戦いぶりはあっても、その先を見据えないと、またあの輝きにはたどり着かない。3日目(2日)の準決10Rは藤井侑吾の番手が回ってきた。何度も好成績を残してきた位置で、藤井と地元の重倉高史と3人で決勝の切符獲得を目指す。