いわき平競輪FⅠナイター「東京スポーツ杯・いわき健康センターカップ」が4日に開幕し、予選9Rで阿部将大(29=大分)が鮮やかなまくりを決め、1着で準決に駒を進めた。「詰まったところで行こうと思っていた。3車で出切れたし、脚は大丈夫」と状態も良さそうだ。
昨年は4月に高知記念を制し、6月函館、7月の地元・別府とGⅢで3V。FⅠ戦でも優勝5回とブレークした。しかし、今年は優勝なしで1着回数も昨年の29回からこの日も含めて8回とペースダウン。「どうしても昨年と比べられてしまうし、精神的にキツい部分はある」という。
ただ、悲観はしていない。「調子がいいと、逆に追い込んだ練習ができなかったりする。今はウエートトレーニングを多めにするなど、来年を見据えて土台づくりからやっています」と前を向いている。
同県のGPレーサーからのひと言も心に響いたという。「小野俊之さんから『自力で頑張れるのも35歳までだぞ』と言われて、そうか…と」。来年6月で節目の30歳を迎える。〝残された5年〟を充実した日々にするためにも、今年を意味のある1年にしなければならないとの思いは強い。
5日の12R準決では、グランドスラマーの新田祐大と激突する。まだまだ完全復活への道半ばだが、持てる力を存分に発揮してジャイアントキリングを目指す。