青森競輪GⅢ「開設76周年みちのく記念競輪 善知鳥杯争奪戦」は5日、準決3個レースをメインに行われ、11Rでは石原颯(26=香川)が圧巻のまくりでS班の郡司浩平を撃破し、GⅢでは7月の小松島記念に続いての優出を決めた。

 番手で付け切って2着の松浦悠士が「体に悪いです」と苦笑いし「衝撃的な強さだった」と振り返ったほど、石原のまくりは強烈だった。後ろ中団からどう戦うかを考えていたところ、赤板前から最後方にいた大川剛に絡まれる予想外の展開。石原も「フタをして、かといって先行したい感じでもなかったし、何をしたいのかよく分からなかった」という中で、引くしかなかった。

 打鍾過ぎに前中団から先に仕掛けた3車の郡司浩平は、はるかかなた。絶体絶命の4角6番手から踏み上げた。「自分は行ける距離で行った感じです。郡司さんも後ろを見ながらで脚を使っていたんじゃないですか。僕は追いかけるだけだったし。松浦さんだから付いてこれただけで、内容はゼロです」。そんなクールな発言とは裏腹に上がりタイムは10秒9。検車場内のテレビでレースを見守っていた選手たちも、口をあんぐりするしかないほど驚愕の走りだった。

 ただ、レース前から手応えはあった。「ポジションをいじって、好きな感じの踏み方ができました。サドルの後ろに座れているし、最後まで踏み切れましたね」。それでも百点満点のセッティングだとは思っていないようで「次のGⅡ共同通信社杯(富山)で、吉田有希君に見てもらいます。彼は繊細な感覚の持ち主なので。体型だったり、好きな乗り方が似ているので、参考になるんです」。もちろん煮詰めるのは、10月の弥彦GⅠ寬仁親王牌を見据えてのことだ。

 最終日(6日)の12R決勝は再び松浦を背に臨む。相手は新山響平―阿部拓真―坂本貴史―守沢太志で4車結束の北日本勢に鈴木玄人、志田龍星、松岡辰泰の単騎の自力型3選手。楽な戦いではないが、再びのパワー駆けで1月の高松記念in小松島以来となる2度目のGⅢ優勝を成し遂げても不思議ではない。