平塚競輪の大阪・関西万博協賛GⅠ「第67回オールスター競輪」(優勝賞金6100万円・副賞含む)は16日、4日目を開催し、準決出場選手27人が出揃った。パリ五輪帰りで今節の目玉・太田海也(25=岡山)も十分過ぎるほどの存在感を放ち、メンバーに名を連ねた。
パリに残してきたのは燃える思い。悔しさだけが残った戦いは、これからの力に変えていくのみ。13日に帰国すると、14日のオリオン賞レース(7着)からここまで3走を終えた。一次予選2・10Rと二次予選7Rは堂々の逃げ切り勝ち。
ただし、二次予選は台風の影響もあるコンディションで「風が気になって、仕掛けが半周遅れてしまったのがダメだった」と納得のいくものではなかった。まだ3走、ではあるが、今の自分に何ができて、何が足りないかは明確に感じている。
準決10Rのメンバーは壮絶の一語に尽きる。隙は与えられないだけに「自分の力を出し切ること」を完全に遂行できるかが、すべてになる。まだ時差ボケも残り、体調面は万全とはいかない。
まだ本格的に自転車に挑戦して3年。この男の潜在的な可能性は、底を見せていない。この厳しい状況を乗り越える姿をファンに見せることが、自転車にまたがる太田海也の使命といえる。虹色の輝きを、平塚の夜空に散りばめる。決勝進出と、その先があることを、ファンの心に焼き付ける。