奈良競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設74周年記念 春日賞争覇戦」は9日、二次予選をメインに2日目を開催した。関東のエース佐々木悠葵(29=群馬)は10Rを2着で順当にクリア。準決では近畿優勢ムードに待ったをかける。

 準決のメンバーが発表され、10Rに佐々木悠葵と関東2人の名前を見つけた武田亮は「佐々木さんと話してきます」と取材ゾーンから離れ、佐々木を探しに…。しばらくすると、2人で姿を現した。さて、並びは?

「バック数で負けているんで、自分が後ろになりました」

 佐々木はほほ笑みながら、武田―佐々木の並びを表明した。そう言いつつ「でも、俺のバック数はGⅠとかのだし価値が…」と武田をいじると、武田は「いやいや、今回はお願いします」と神妙な表情。過去に別線で走ったことはあるが、近況の関東を引っ張っている佐々木の走りは武田としても承知しており「前で頑張らせてもらいたいです」と強調した。

 別線には地元の三谷竜生を擁する近畿ラインもあり、じっくり番組表を眺めると「地元に当てられているっていうことですね」(佐々木)。横で闘志を隠さない武田の表情を見れば、その決意は明らか。武田の仕掛けるタイミングや、近畿とやり合う形になるようなら、その時はきっちり判断して自力に転じていく。