玉野競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設74周年記念 瀬戸の王子杯争奪戦」は9日の最終日、9Rで125期のルーキーチャンピオンレースを行った。精鋭揃いの一戦を制したのは福岡の新星・阿部英斗(20=福岡)。競輪愛あふれる男がうれしい優勝を手にした。
「125期で一度も一番になれてなかったので…」
2着だった森田一郎、3着の中石湊ら逸材ばかりの期の中で、存在感はあるものの結果は残せてこなかった。まちわびた勝利に、ゴール後はガッツポーズを何度も繰り出した。
直前には「小倉の人たちが9車、全員単騎のレースで練習してくれた。その成果を出せた」と所属する不動會の仲間たちの支えもあった。場内には多くの子どもたちも観戦に来ており「小さいころの自分を見ているようだった。夢を与えるような走りができたかな」。
競輪発祥の地・小倉から誕生したニュースターが、大きな選手へと成長していく。