松山市営in玉野競輪のナイターFⅠ「九州スポーツ杯争奪戦」が9日、幕を開ける。初日特選メンバーの園田匠(44=福岡)は前場所での落車を感じさせない元気な姿で現地入りした。
この男の辞書に「ケガ」という2文字はないのかもしれない。前回の前橋GⅠ寬仁親王牌では二次予選Bで落車し、右半身をバンクに打ちつけた。診断結果は「右ヒジの打撲に擦過傷」。落再入6着で勝ち上がりはなくなったが、3日目以降も元気に走り続けて最終日は白星で締めた。
「自分はケガとか関係ない。大事なのは自転車とのマッチング」。次走は地元小倉でのGⅠ競輪祭(19日開幕)。痛い、かゆいと言っている時間はない。中12日で臨む今回は「間が空きすぎた」と言い、実戦が待ち遠しかった。中6日で迎える大一番に万難を排して臨むためにも「セッティングを確かめたい」との思いが強い。現状の体と自転車がマッチしていれば勝負はできるとの信念があるのだろう。
初日特選で九州は一人だけ。先に到着していた取鳥雄吾からの「ハラケン(原田研太朗)さんのハコに行って三分戦にしてください」との伝言に一度は笑顔で拒否するも、結局は「雄吾には世話になっているし、ハラケンも頑張ってくれるから」と原田を目標に指名した。地元GⅠに向けた戦いは既に始まっている。