ドーピング違反により昨年2月にS級S班から除外され、自粛欠場していた北井佑季(35=神奈川)が7日、復帰戦となる平塚競輪FⅠ「湘南クリーンサイクル杯」の前日検査に先だって師匠で日本競輪選手会神奈川支部長の高木隆弘(56=神奈川)とともに会見を行い「今回の違反で競輪にかかわる全ての方にご迷惑をおかけしたことに心からお詫び申し上げます」と神妙な面持ちで謝罪した。
約30分に及んだ会見では、ドーピング違反について「B検体でも陽性反応が出て制裁を受け入れた」とした一方で、分析機関によるB検体の分析でも「検査の際に摂取していたサプリメントなども提出したが、何から陽性反応が出たのかは分からないまま」などと説明した。
前日6日に日本競輪選手会から発表された声明文に「思いがけない結果に自分自身大きな衝撃を受けました」と記したことが一部で物議をかもしているが、直接的な原因が判明しなかったからこそ「自分で驚いた部分や疑問に思うところがあった」ようだ。今回の復帰に際しては昨年12月上旬に改めてドーピング検査を受けて「陰性」だったことも明かした。
北井はKEIRINグランプリ2024出走前日の2024年12月29日に受けたドーピング検査で禁止物質である蛋白同化男性化ステロイド薬「メタンジエノン」が検出され、25年2月の分析機関によるB検体の分析でも同じ禁止物質代謝物が検出されて同月にドーピング違反の認定を受けた。
北井が実戦を走ったのは25年1月19日の大宮記念最終日が最後。同2月末にS級S班から除外され、3か月のあっせん停止や約6か月の日本競輪選手会からの自粛期間を合わせて〝無職〟の期間は約1年に及んだ。その間は「自分の甘さと向き合って反省」しつつ「(制裁期間が)満了すれば走れるのは分かっていたので、それに向けて練習していた」。昨年10月には南関地区プロに出場しており、早期の特昇によるS級復帰と今年10月のGⅠ寛仁親王牌(前橋)への出場も視野に入れていた。
中352日で臨む8日の復帰戦は1Rで1番車に決まった。「どうすれば力を出し切れるかを考えて準備してきた」。ファンや関係者からの厳しい視線や声も「当然のこと」と受け止める覚悟もできている。「レースで走っていないので仕上がり具合がいいのか悪いのかは一概に言えない」と慎重に言葉を選びながらも、北井は「制裁期間前のように積極的に走りたい」と力を込めた。