松山市営in玉野競輪のFⅠナイター「九州スポーツ杯争奪戦」が9日に開幕。6Rでは村上竜馬(29=広島)が2着同着で、今年7月のS級復帰後では初の準決勝進出を決めた。

 中団を確保し待って待っての作戦は、番手を務めた同県の先輩・西岡拓朗のアドバイスによるものだった。先行する上杉嘉槻―笠松信幸を射程に置きながら、絶妙に車間を空けて勝負どころで踏み上げた。「拓朗さんに4角勝負と言われていた。いつもなら無理くり行って飛んでいたので良かった」と目じりを下げた。

 ホームの広島競輪場は約2年間の改修期間を経て、今月からバンクが使用できるようになった。これまで通り街道練習をしつつも「同県の黒瀬浩太郎君や町田太我君とバンクで練習して、いい当たりが付いていた」と話すように、バンクの上だからこそつかめる感覚もあった。

 2日目(10日)の10R準決には「自力」で臨む。地区的には並んでも不思議はない原田研太朗からも「自分でやったほうがいい」と背中を押され、それぞれ別で戦うことになった。相手はさらに強くなるが、S級では2022年11月広島以来となる決勝切符をつかみ、来月に控える地元記念に弾みをつけたいところだ。