125期、126期のルーキーを取り上げる「Challenge! 新人競輪選手紹介」。山口のルーキー唯一のガールズ戦士・磯村光舞(20=山口)は、消防士に憧れた陸上少女から〝ひらり〟と転身。自力で勝てる選手を目指し、ステップアップを図っている。
運命の分岐点は高校3年の進路選択。中学、高校と陸上競技に汗を流していた磯村だが「陸上は高校3年で辞めるつもりでした」。当初は消防士を目指し「体も丈夫な方だし、公務員試験の本とかで勉強していた」そうだが、自転車競技部の顧問の先生に紹介され、父と実際に競輪場に足を運んで「かっこいいな」と、ガールズケイリンの世界に足を踏み入れた。
もっとも、競輪についての知識は皆無に近かった。「清水(裕友)さんは名前だけ知ってて、競輪選手だとは知らなかった」ほど。それでも試験は一発合格。「山口の選手のみなさんが親身になってくださいました」。養成所の生活も「つらいと聞いていたけど、1年間楽しかった。同期のみんなのやる気がすごく、自分も引っ張られました」。
デビュー後はコンスタントに決勝へと駒を進めてきた。今年2月の地元開催では、2日目に予選初の1着。決勝でも3着に入るなど成長を続けている。「戦法的にもいろいろできるようになって、幅が広がりましたね」と、自身も前進を実感している。
デビュー当初は「先輩たちが自分が考えていた通りめちゃくちゃ強く、脚力のなさを実感した」と話すが、同県同期の男子新人カルテットや、渡口まりあ、さらに昨年10月に移籍してきた山原さくらなどとの練習が彼女を成長させた。
師匠の井山和裕からも「レース後に、こういうレースしたいなら、こんな練習をした方がいいよ、とアドバイスをもらえます」と、環境も恵まれている。
今後の目標には「予選で確定板を外さない。3日間確定板に乗れるように」と、まずは身近な目標を揚げた。そして「自力で勝てる選手になりたいけど、今はまだ力をつける時期」。昨年11月には地元記念の中で行われた「ルーキープラス」に選出された。「応援する立場から、走れる立場になってうれしかった」と、より大きなファンの声援を味わった。
最終目標は「(山原)さくらさんと一緒にグランプリで走りたい」。苦労や困難はひらり、ひらりと避けつつ、大きな目標に向けて一歩一歩確実に進んでいく。
<Q&A>
――ふだん休日は何をしている
磯村 ほとんど家にいることがなくて、ほぼほぼ家族で出掛けています。
――家族で
磯村 2月に地元で走った時は、前検日前日に家族で下関ボートに行って、同じ小学校の先輩・寺田(空詩=くう)選手を〝勝手に〟応援してきました(笑い)。
――ハマっていることは
磯村「ちいかわ」ですね。テレビも見ているし、カバンに付けているのは、山原さくらさんにいただきました。
【師匠・井山和裕の話】本人が目指しているところはあると思うけど、年齢的にも若いし、もっともっとチャレンジをしてほしいですね。
☆いそむら・ひらり 2004年9月15日生まれ、山口県出身。師匠は井山和裕(84期)。165センチ、59キロ。養成所順位は14位。名前(光舞=ひらり)の由来は「父がつけてくれました。よく言われるんですが朝ドラが由来ではなくて…。父の思い付きかな?(笑い)」。