宇都宮競輪のGⅢ「開設76周年記念 第1回レジェンド神山雄一郎カップ」は16日、2日目を開催した。二次予選6Rでは吉田有希(23=茨城)が逃げ切りで準決進出を決めた。

 この男の復調は地元勢にとって、かなりの朗報だ。ここ2年ほどはやや伸び悩んでいたが「基本に立ち返って、今はバックを取る競走を心掛けている」と先行基本のスタイルに回帰。迷いなくガムシャラに駆けるようになった近況は、デビュー直後のような勢いを取り戻し、各地で激走を続けている。

 初日は打鐘先行で2着。二予も浅井康太と伊藤旭を相手に主導権を握ると、番手の長島大介を振り切る強烈な踏み直しで1着で突破した。「初日より自転車がなじんでいたし、先行して1着なので申し分ない。ダービーが(強制途中帰郷で)早く終わってしまい、その期間に自転車について考えることができた。次は地元記念。大事なレースが続くし、頑張りたい」と心身ともに好気配だ。

「自分は漢字の競輪が持ち味。(栃木の先輩に対しては)特別な強い思い入れもあるし、ラインを生かす走りをしたい」と3日目(17日)の準決でも地元勢の前で果敢に攻める構え。とはいえ、あくまでも目標は地元の先輩と一緒に決勝を走ること。自身も粘り込む先行で別線攻略を目指す。