防府競輪のFⅠ「九州スポーツ杯争奪戦」は25日、開幕する。青森「全プロ記念」と同時開催でS級1班は5人と少ないが、2班には楽しみな選手が顔を揃えた。黒瀬浩太郎(25=広島)もその1人だ。
123期の逸材が頭角を現してきた。アマチュア時代からその名を売り、華やかにデビュー。しかし、「メンタルが…」と気持ちの部分が成長を妨げてきた。持ち味は鋭いダッシュ戦。自分の武器に立ち返ると、レースで力を発揮することに集中し、上向いてきた。
輝く瞳はメンタル面での成長を証明するもの。これからの競輪界で、主役になっていくヒーローの光線を放っている。
「今回頑張って1班の点数を取りたい」
今期得点は103・40点で少しでも上げていきたいところ。状態的には「前回は悪かった。点数も下げてしまった。体調も崩して2日ぐらい休んだが大垣で練習してきた」と立て直しを図ってきた。今回、余裕を持たせることができれば、レースに幅を出せる。
勝負のシリーズを前に「防府は初めて。練習で来たことはありますが…」と話したものの「アドバンスは僕のためにあるようなものです」。ルールは違えど伊東の3・3バンクで放ったスピードを、あの時つかんだ感触をここでも発揮するのみだ。走れ、コータロー! 輝け、コータロー!