伊東競輪GⅢ「開設75周年記念 椿賞争奪戦」は12日、2日目を行った。「深谷さんが移籍した時から、連係することを目標にやってきた」簗田一輝(29=静岡)にとって、一生忘れられないワンツーが決まった。

 2021年1月に深谷知広が静岡に移籍すると、近年は練習仲間として長い時間をともにするようになった。ケガが重なる苦しい時期などもあったが、深谷が組むハードな練習メニューをこなすことで心身を鍛え、落車も減った近況は再び存在感を高めていた。

 そんな上り調子の中で迎えた地元記念の二次予選。2023年の競輪祭決勝で松井宏佑を挟む形で同乗したことはあったが「ジカは初めてでした」とついに二次予選12Rで〝深谷の番手回り〟が実現した。

「後ろが仕事をしてくれるだろうし信頼して全部任せていた」と話す深谷が気迫の突っ張り先行を敢行。簗田も「あれだけ行ってくれて何もしないわけにはいかない」と車間を空け、直線でも外を振ってと渾身サポート。最後はチョイ差しが決まり「自信になった」と胸を張った。

 13日の準決12Rも再び深谷の番手回り。ここも息の合った好連係で連独占を決め、決勝での〝3日連続ワンツー〟に挑戦する。