ドーピング違反により今年2月にS級S班から除外され、現在は自粛欠場中の北井佑季(35=神奈川)が7日、川崎競輪場で行われた第52回南関東地区プロ自転車競技大会に出場し、エントリーした1キロタイムトライアルに出走した。12人中11番目に出走し、1分5秒844は丸山留依と同タイムの2位だったが、規定により残り200メートルのタイム差で3位となった。同種目の優勝は1分5秒465の水沢秀哉。

 北井はA級1班として来年1月に戦列復帰する見込みだが、その前に「今回の件(ドーピング違反)に関しては、競輪で走る前に改めてご説明させていただきたい」との考えを明かした。

 失った信頼は簡単に取り戻せるものではないが、競輪を続けると決めた以上はケジメをつけたうえで恩返しをしたい思いもある。この日、スタンドからは「お帰り!」「待っていたぞ」との声もあり「これまで厳しい意見も多くいただいてきた中で、大きな声援が聞こえてきた」。賛否がある中で、まずは第一歩を踏み出した。