広島競輪FⅠ「サテライト山陽カップ/CTC杯」が7日、開幕する。新装なった広島バンクでS級選手やガールズケイリンも今節は参加する。
ガールズケイリンのレジェンドレーサー・加瀬加奈子(45=新潟)が、直前に引退を踏みとどまったことを明かした。「伊東で6着、6着、5着だった後、引退を考えたんです。四十肩も痛いし」。実際、伊東に参加していた同期の浦部郁里も「加瀬さんが『引退だ』って騒いでいたんです」と証言する。
1期生としてガールズケイリンを牽引してきた加瀬だが、さすがに心身のエネルギーが尽きてしまったのか…。という時にある出来事があった。
「小学校の個別面談が3日前くらいにあって、先生と話したんです。前に先生が娘に『悩みはありますか?』って聞いた時に、娘が『お母さんに頑張ってほしい。競輪選手でいることが誇り』みたいなことを言ったそうなんです(涙目)。……。辞められねえよ! 頑張るよ! 自力。こういう時こそ、自力だよ!」
母がガールズケイリンの選手として戦っている姿を、娘は誇らしく感じ、その姿を愛し、応援していたのだ。小学校の担任の先生を通じて知った娘の思い。
決意を新たに初日は予選1・6Rに挑む。戦う母の汗は、歴史をつくり続ける。