立川競輪FⅠ「デイリースポーツ杯」が2日に開幕し、予選メインの11Rでナショナルチームにも所属する中石湊(20=北海道)が人気に応えて1着発進した。

 S取りで1周回目の4角付近まで西田雅志、城幸弘と3車並走となるイレギュラーな事態にも「前が欲しかったけど危なかったので引きました」と柔軟に対応。「(中団の伊藤慶太郎が)先に仕掛けそうだったし、その上を行ければいいかな」と5番手で前団の動きを見極め、最終1センター付近で出切ると、そのまま番手の保科千春を引き連れて押し切った。

 まだS級に特昇して5場所目の中石だが、既に初のGⅠとなるオールスター(函館、8月12日開幕)への出場を記者推薦で決めている。ひのき舞台へ向けて箔をつける意味でも「FⅠ戦で勝てる選手になってオールスターに行きたい」との思いは強い。

 2日目(3日)の12R準決は室井蓮太朗との二分戦になった。「脚の感じはいい。(不測の事態にも)動揺せずに落ち着いて仕掛けられれば」と戦える手応えはある。ホームバンクでのGⅠ初挑戦に弾みをつけるためにも、一走たりともおろそかにはできない。