こんにちは、東スポ競輪アンバサダーの太田理恵です!

 今月初旬に行われた京王閣記念の決勝は脇本雄太(36=福井)選手がまくって優勝しました。脇本選手は初日特選こそ不発でしたが、2日目以降はとんでもない強さを見せつけていました。

 まくりが止まりやすいといわれる3コーナーでイエローライン付近を踏んでも、むしろ加速して伸びていました。

 決勝は落車を避けた影響もあり、最終バックではカメラに映らないほど後方になってしまい絶望的かと思いましたが、そこからの加速で一気に前の6人を抜いてしまいました。上がりタイムもあおりを受けながら10秒9を出しており、圧倒的な脚力にはとても驚かされました。

 京王閣記念決勝はGⅠ級といえる好メンバーが揃っていましたが、あのレースを見せられては寬仁親王牌でもやはり本命候補になるのではないでしょうか。

 ただ一方で、展開次第では他の選手にもチャンスがあるのも競輪です。今回で言えば、初日特選で1着となった菅田壱道(39=宮城)選手のデキも魅力的でした。決勝は先行して6着となりましたが、SSが5人もいた初日特選では単騎で脚をためると直線で5番手から突き抜け高配当を演出しました。

 準決勝では前のあおりがあり最終バック過ぎではかなり金網に近く、通常であれば3コーナーの上りで止まってしまうコース取りでした。しかし脇本選手と同じく、むしろそれ以上に苦しいイエローラインの外を踏んで加速していました。寬仁親王牌での活躍が楽しみです。

 また、今回残念ながら決勝で落車がありましたが、大川龍二(41=広島)選手の伸びも素晴らしかったです。初日は前が不発で最終2センター8番手の苦しい展開も、そこから強襲し確定板入り。二次予選では4番手確保からのまくり追い込みで先行した真杉匠(26=栃木)選手をのみ込みました。

 真杉選手を倒しての1着には現地も大盛り上がり。ものすごい声援もあり、観客の大川選手に対する期待の大きさを感じました! 決勝での落車によって顔のケガと歯が折れてしまっているようですが、復帰したらしばらく注目してみてください!

 ☆おおた・りえ 1992年6月22日東京都生まれ、東京大学大学院卒、ミス・ワールド2014日本大会審査員特別賞、同大会2015実行委員長賞受賞、同大会2020日本伝統文化賞。