京王閣競輪GIII「開設76周年記念 ゴールドカップレース」は5日、最終日を行い、12R決勝は脇本雄太(36=福井)が優勝した。2月の全日本選抜(豊橋)、6月の高松宮記念杯(岸和田)と2つのGⅠを制したがGIIIは今年初V。昨年9月の向日町以来となる通算17回目のGIII制覇に「久しぶりな感じ」と笑顔を見せた。
大一番に単騎で臨んだ輪界初のグランプリスラマーは「何も考えずに9番手で構えて、動きがあればアクションを起こそう」と最後方からレースを進めた。
最終1センターでは真杉匠の押し上げ(失格)で新田祐大が落車。大川龍二がこれに乗り上げ、脇本はフェンス手前まで迂回を余儀なくされる絶体絶命の大ピンチ。それでも諦めず「無我夢中で追いかけて気づいたら外を伸びていた」。上がり10秒9の豪脚で前団を丸のみ。終わってみれば〝らしさ〟の詰まった完勝劇だった。
持病の腰痛に〝勝って当然〟のプレッシャーから「ギリギリの戦いを強いられている」。それでも結果で応えるのがワッキー。次走の前橋GⅠ寬仁親王牌に向け「優勝できるように頑張る」と力を込めた。