松戸競輪ナイターFⅠ「第25回チャリロト松戸杯」が4日、開幕する。注目は昨年S級S班を務めた地元の岩本俊介(41=千葉)だ。昨年12月の伊東記念で落車し、今回は中52日で迎える復帰戦。練習量に不足はなく「レースに飢えていた」と、あふれる思いを口にした。

 昨年の優勝は8月の地元記念の一度だけで、ビッグでの優出も3月のGⅡウィナーズカップ(伊東、7着)と4月のGⅠ日本選手権(名古屋、8着)にとどまった。それでも悔いはなく「強い人たちといろんなレースができたし、9番目でS班に滑り込んだこともあってか、お客さんにも優しく背中を押していただいた。素敵な1年でした」と実感を込める。

 S班として過ごした1年は〝いい思い出〟として心の中の引き出しにしまった。象徴でもあった赤パンも今は手元になく「養成所に受かった若い子たちから欲しいと言われたのでプレゼントしました。なんでもお母さんに頼まれたみたいで」と笑う。

 過去に未練がないのは既に先を見据えているからだ。伊東の落車で左肩の打撲や擦過傷、左太もも裏を痛めて復帰に時間を要したが「インターバル走とか、しっかり乗り込めた。っていうか、練習がきつ過ぎて早くレースに行きたかった」というのは偽らざる本音だろう。

 自転車も今年一発目から新車を投入する。「これまで使っていた自転車は何度も落車していてボコボコだったし、もう引退させてあげてもいいかな、と。今回は新車なんですが、新人の水沢秀哉君に乗ってもらって、しならせておきました」。プロ野球選手が新品のグラブを裏方さんなどに使ってもらって動きをよくするような工程で、いきなりの実戦投入にも不安はない。

 ファンに期待されるのはS班復帰だろうが、あえて具体的な目標は設定していない。「毎年のことだけど目の前の一走一走をしっかり走ることが大事。やれるところまで自力でやる覚悟もしている」。初日は12R特選で佐々木龍―佐藤友和を背に2026年のスタートを切る。