こんにちは、東スポ競輪アンバサダーの太田理恵です!

 2月に行われた今年最初の熊本GⅠ全日本選抜競輪は脇本雄太(36=福井)選手の優勝で幕を閉じました。決勝は近畿が4車で結束し、突っ張り先行の寺崎浩平(32=福井)選手を脇本選手が番手まくりをしてV。そして9番車ながらSを取ってラインの仕事をした古性優作(35=大阪)選手が脇本選手に続いて準優勝と、近畿の層の厚さを改めて感じる結果となりました。

 他に気になったのは石原颯(26=香川)選手です。初日は鐘過ぎ2センターから巻き返し、押し切って1着。これが通算200勝目でした。二次予選こそ持ち味を発揮できず準決進出を逃してしまいましたが3日目、そして最終日は二次予選の反省を踏まえた果敢な走りでいずれも1着。4日間で1着を3回も取りました。

 一時は落車が続いて調子を落としていましたが、近況は好調で、3年連続のS級最多勝も狙える勢いです。同期の寺崎選手から練習方法を教わって、2年ほど前から実践しているというコメントも読んだことがあります。今後グレードレースの準決勝や決勝で活躍する姿が見られるかもと思うととても楽しみです。

 また、佐藤慎太郎(49=福島)選手が久留米ナイター(1~3日)の初日特選で通算500勝を達成しました。前を回った岩本俊介(41=千葉)選手が地元の後藤大輝(24=福岡)選手を相手に突っ張り先行。若手の積極型を出させない熱い走りは見応え十分で、2着に粘る脚力も印象的でした。

 佐藤選手はその番手でしっかり仕事をこなして、最後は直線で鋭く差し切りました。昨年1月の落車で大きなケガを負い、以降は苦しい戦いが続いていたようでしたが、近況の動きを見るとかつての佐藤選手が戻ってきたように感じます。49歳とは思えないストイックさに勇気をもらう方も多いのではないでしょうか。500勝は通過点とのことで、これからも目が離せません。それに、取手GⅢでは最年長優勝記録も更新しましたね!

 佐藤選手といえば、昨年そのストイックな生き様を綴った著書「限界?気のせいだよ!」も大きな話題となりました。本の中では生い立ちや競輪道、メンタルや考え方についても語られていて、超一流競輪選手の気持ちを追体験できました。

 佐藤選手特有の冗談交じりの語り口なので読みやすく、思わずクスッと笑ってしまうような場面があるのも魅力の本です。こちらも併せて読むと、リスペクトが強まってさらに応援したくなるのでオススメです。

☆おおた・りえ 1992年6月22日東京都生まれ、東京大学大学院卒、ミス・ワールド2014日本大会審査員特別賞、同大会2015実行委員長賞受賞、同大会2020日本伝統文化賞。