取手競輪FⅠ「日刊スポーツ賞」は15日に2日目を行い、今開催限りでの現役引退を表明している岩崎ゆみこ(30=茨城)が6Rガールズ予選2を制し、2場所ぶりの優出を決めた。直前に行われたA級の5R準決勝では夫の北野良栄(42=茨城)が1着で勝ち上がり、夫婦揃っての決勝進出となった。

 選手紹介で敢闘門を出る直前、入れ違いで戻ってきた北野から「3着だな」と、いたずらっぽく声をかけられた岩崎は少しムッとしながら「1着よ」と返したという。スタンドからの「ゆみこからしか買ってないぞ」という声援の後押しもあり「魅せるレースをするか、1着を取るレースをするか」の迷いは消えた。初手で3番手を取り、後方から上がってきた初日1着の寺崎舞織を迎え入れた。

 レースが動いたのは最終ホーム過ぎ。「舞織姫の後ろでダメでも仕方がない」と覚悟を決め、1角付近からの踏み出しにちぎれながらも必死の追走で食らいつき、4角付近で捉えるとゴール線まで無我夢中で踏み切った。予選での1着は昨年12月前橋の初日以来で実に123日ぶり。北野によれば「だいたい自分が飛んでいるので、揃っての決勝は初めて」だという。

 2019年7月1日に宇都宮でデビューしてから2482日目となる16日の10Rガールズ決勝は泣いても笑ってもラストラン。「まずは無事に走り終えること。むちゃなことはせず、勝負権のある位置で悔いのない競走をしたい」。日本競輪選手養成所で苦楽を共にした同期の久米詩、伊藤のぞみ、村田奈穂らとの〝ガチンコ勝負〟で、持てる力を出し切る。