こんにちは、東スポ競輪アンバサダーの太田理恵です!

 昨年末のグランプリは松浦悠士(33=広島)選手が優勝となりました。レースは前受けから先行態勢に入った新山響平(30=青森)選手を脇本雄太(34=福井)選手が叩いて主導権。松浦選手は単騎の深谷知広(34=静岡)選手に切り替え、直線で鋭く伸びての優勝でした。

 直前の落車や体調不良による不安もあった松浦選手ですが、最後は4分の3輪差で優勝を勝ち取り、インタビューでは涙もこぼれました。清水裕友(29=山口)選手の仕掛けがあったらこそ深谷選手はあのタイミングでまくりに行き、松浦選手の優勝につながったのだと思います。

 車番もあまり良くない中でもスタートで北勢の後ろが取れたのは深谷選手でした。最後の直線に入ったところでは「さあ蘇る、平成の怪物!」と実況で言われ優勝するかに見えましたが、最後の最後で差されてしまいました。

 しかし「来年は南関で力を合わせて2、3人とラインで走れるように頑張りたい」とコメントをしており、2024年は脇本選手と新山選手に加えて、深谷選手の先行もあれば予想がさらに盛り上がりそうで、南関勢がグランプリでラインを組むことにも期待したいです。

 そして、最近記憶に残っているのは石原颯(24=香川)選手。石原選手と言えば特別競輪でも先行で強さが目立っていた選手ですが、昨年は5回の落車に苦しみました。しかし先日の別府ナイターFⅠでは、完全復活した姿を見ることができました。連勝で勝ち上がると、決勝では伊藤颯馬(24=沖縄)選手、柏野智典(45=岡山)選手が相手の三分戦となりました。

 石原選手が先行し人気を集めていた伊藤選手が中団となり、伊藤選手がすんなり中団ならまくれてしまうと思ったのですが、石原選手がこれを合わせ切りました。伊藤選手の仕掛けに乗った佐藤幸治(38=長崎)選手が直線伸びてきて、ゴール前は石原選手と佐藤選手で接戦に。結果は佐藤選手が優勝、石原選手は微差かわされてしまい準優勝でしたが、最後は押し切ったかと思うほどの粘りで、非常に価値のある2着だと思います。

 次回はいわき平のGⅢ(1月25日~28日)、そして来月は地元の高松記念(2月17日~20日)も控えています。まだ競走得点は101点台。車券的には今のうちに狙っておきたい選手です!

☆おおた・りえ 1992年6月22日東京都生まれ、東京大学大学院卒、ミス・ワールド2014日本大会審査員特別賞、同大会2015実行委員長賞受賞、同大会2020日本伝統文化賞。